◆灰novel◆
□萌え談話!!
1ページ/3ページ
「萌の固まりですよねぇ」
ある日の談話室。
のほほんと団子を食べていたアレンが言った。
「はい?え〜と…突然ナニ??」
横の椅子で本を読んでいたラビが、怪訝な顔で見る。
「まず一番にツンデレでしょう」
ある場所を見つつ呟く。
視線の先には、黒髪の麗人。
それでアレンの言わんとしている事を理解する。
「おぉ!確かにな〜」
「デレを見せる事は滅多に…いや、ほぼ…いや、全くないですけど」
「…それツンデレさ?ただのツンツンじゃないか?」
「知ってますか?神田のデレを拝めた人は幸運になれるんですよ」
御利益があるんです!と力説するアレン。
「じゃ、オレいいことあるかな」
「デレを拝んだんですか!?」
「や、言ってみただけさ」
「紛らわしい事言わないで下さい。もう、その口チャック縫い付けて開かないようにしてもいいですか?」
恐ろしいことを真顔で言われラビは黙った。
ついでに一人分、席を離れて座り直した。
「ネコミミとかも似合いそうですよね。色はやっぱり黒ですかね?」
「ネコミミ持ってるさ!シッポともこもこ手足も」
アレンはあからさまな軽蔑の眼差しを送り
「誰も貴方のネコミミ姿なんて見たくありませんよ」
「軽く傷付いた。違う違う!オレじゃなくて!いつかユウに付けてほしいと思って、こっそり用意してたんさ」
「ヘンタイですね」
「さらに傷付いた。そういうアレンはどーなん?チャンスがあれば着てほしいモノ、ないんか?」
「是非メイド服を!フリフリなミニスカで!!色はピンク系がエロかわいくて良いです!!!けど昔ながらのシックなモノも捨て難いですね!!!!くるぶしまでの長いスカートをこう、ガバッとめくりたいです!!!!!」
「……わからなくもないけど…」
途端にぺらぺらと熱弁しだしたアレンに、ラビは微妙に引いてしまった。
「実は僕も用意してあったりします」
「さっきオレをヘンタイ扱いしたのは、どこのどいつだ?」
「ウルサイですよ」
そこでラビはハッとした。
「ネコミミメイド!どうさ?」
「ラビにしてはいいこと思い付きましたね」
「こうなったら最高のアイテムを色々考えるさ!いつかユウにやってもらう時の為に!!」
「良いですね!考えましょう!!」
.