◆灰novel◆

□トクベツな…
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「歴史の闇に隠蔽されるであろう人と悪魔の大戦を記録する」


師であるブックマンにそう言われ来た黒の教団。

ラビは今までの記録地と同じように“ヘラッと”仲良くなった。
みんな新しい仲間である彼等を歓迎してくれ、親しげに話し掛けてくる。

笑顔で接してくる者達に、笑顔で返す。そんな彼に悪い印象を持つ者はいなかった。

だが、心の中では傍観者として…いずれ消えていくのであろう教団の者達を冷めた目で見つめていた。

そんな内面に気付く者は居ない。
…はずだった。


「君の目はガラス玉みたいだね」


上辺だけの笑顔に鋭く気付く奴もいる。
ファインダーのダグだ。

そしてもう一人……。


教団内ではあまり評判の良くない、エクソシストの少年。







【トクベツな…】







「楽しくもないのに、ヘラヘラ笑ってんじゃねェよ」


入団してからも、エクソシスト達はほぼ任務に出ていて、なかなか顔を合わせる機会がなかった。

資料で大体の情報は得ているが、戻ってきた時に一応挨拶をする。
今日も、たまたま出くわした同い年のエクソシストに“はじめまして”の挨拶をしたのだが、返ってきたのはそんな言葉だった。



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