log

□私の後輩君
1ページ/1ページ





「先輩っ!先輩っ!」

『……何?黒子君。』

「昨日、駅にいました?」

『ああ…うん。そう、だね。でもさ、なんで知ってるの?』

「そりゃあ、先輩の影ですから!

火神君の影だろうが。







あれは、新一年生が入部したとき、






「あの、黒子は、僕です。」

「「「「「「いたの!?」」」」」」




そう扱われていた新入部員がかわいそうで、私は必死にフォローした。




『だ、大丈夫だよ。私、気づいてたし。リコに言ってあげればよかったね。』

「!」


そう、




言ってしまったのがまずかったらしい。





「先輩!次の休日部活終わったら、一緒に出掛けませんか?」


「先輩!ちょっと待っててください!一緒に帰りましょう!」


「先輩!」

「先輩!」

「先輩!」





『〜〜〜〜〜〜〜〜分かったから、ちょっと待て!!』





さすがに、私もつかれる。













「先輩。一緒に、本屋へ行きませんか?」

『あ、ああ、うん。ごめんね。また今度。』


いつものように、そう断った。



つもりだったのに…。









『…なんでついて来てんの?』

「!先輩、僕に気づいてくれて…!」






なんて生き生きしているんだ









『はぁ……なんでそこまでまとわりついてくるわけ?』

「!…え、あ、はい。」





黒子君は、少し面食らったような顔をして、





「先輩が、好きだからですけど。」









そう、恥ずかしげもなく言い放った。












『……まじで?』

「まじです。」

『え、あ、うん。えっと……ごめん、こういう時、なんていえばいいか分かんないわ。』

「じゃあ“私も”って言ってください。というより、言ってくれますよね。先輩なら。」







まぁ、結局、









同意したんだけれども。






    

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ