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□会い愛傘
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『うわ。やっぱ雨降ったなぁ。』




そういって、傘建にある自分の傘を取った。








『よいしょ、と。』



バサリ



綺麗な薄緑色の傘が、もう12月になりいつも銀色になっている空に広がる。



『雪、降らないのかなぁ。』



そう一人で呟いた


つもりだった。



「雪はもうすぐ降ると、おは朝のお天気占いで言っていたのだよ。」

『へっ!?』


隣にいたのは、



190cmを超える大男。



『え、あ、緑間君…だよね。』

「そうなのだよ。」


……沈黙。



『ゆ、雪、降るんだ!』

「ああ。おは朝で言っていた。」

『そっか。あ、なんかありがとうね。』


そういって歩き出そうと傘を自分に傾けた。


『あ、じゃあ、ばいばい。』

「あ、おい!」

『…?』


いきなり大きな声で呼びとめられて少々驚いたが、緑間君の方を振り向いた。


『どうしたの?』

「あ、いや…あ…。」

『…雪、降ること教えてくれたお礼に、入れてあげるよ。』


はい、と言って緑間君のほうに傘を傾けると緑間君はちょっと面食らったような顔をしていた。


「じゃ、じゃあ、その礼を受け取れ。決して、忘れたから入れてほしかったわけではないのだよ!」

『うん。分かってるって。だから、はい。お礼。』

「む…。」


実はバスケ部の高尾和成。

彼とはいとこ同士なのだが、彼がこの間言っていた。



「バスケ部の緑間真太郎っているだろ?」

『え、あぁ。あのキセキの世代だったけ?』

「そ。あいつ、すっげぇおは朝信者で、ツンデレなんだよ。」

『…あの大男がツンデレって。』




『…クスッ』

「なにを笑っているのだよ?」

『あ、いや、なんでもない。…あ、和ちゃん。』

「ん?」

「あ、真ちゃん!…って、なんでお前もいるの?」

『お礼。』

「お礼ー?」

「おい、高尾。どういう関係だ。」

「『いとこ。』」




会い愛傘



そのあと、恋愛関係になった私と緑間君を見て和ちゃんは、


「真ちゃんと義理兄弟関係とかwwwwwwwwぶっwwwwwwww」


と、翌日腹筋が筋肉痛になるほど笑っていた。



 
 





 

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