黒子のバスケ
□憂鬱のドレスを纏う少女
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ごくり、ごくり。
そうやって、スポドリを飲み干していく喉の動きをじっと見る。
『男の子がそうやって喉仏動かしてるときの首筋って、私的になんかエロい。』
「え、何いきなり?」
目の前にいる、所謂イケメンの部類に入る残念なイケメンはいきなり「キタコレ! コーラ好きとはいえ、凍らす気?(どやぁ」と言ってきた。
『日向ー。俊がまた言ったー。』
「伊月黙れー。」
「で、なんでいきなりエロいって話になったの?」
帰り道。所謂幼馴染という関係である私達2人は同じ家路につき並んで歩く。
『んーなんとなく?…あ、三毛猫。』
雌だろうな。なんたって三毛猫(純)雄は1割しかいないらしい。
と思っていると、隣でまた「 三毛猫が、マタタビ求めて、また旅に。 キタコレ!(どやぁぁ」と言っていた。
『エロいっていうかさ、なんか、こう、噛みつきたくなる。』
私がそういうと、隣にいるはずの俊が目の前に来ていきなり私の肩辺りに顔を鎮めた。
『…?……っ…!?』
チクリ、と首筋に走った痛みに驚いて思わず仰け反ると、俊は顔を上げさっきのドヤ顔していた人物とは思えない表情で笑った。
「こんな感じに?」
『……変態。』
私がそう顔を背けようとしたとき、俊の手が私の顔を包みそのまま俊のほうに引き寄せられる。
あ、
他人の睫の生え際なんて、初めて見た。
憂鬱のドレスを纏う少女
「長いキスで長生きす……キタコレ。」
『ほんと、そういうのがいらない。』
「え。」