happy birthday!
□伊月君の誕生日
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10月23日…
今日は、俺、伊月俊の誕生日。
「日向ー!」
「あ?」
「今日は何の日だと思う?」
「………………………お前の誕生日か。」
「何その間!?」
「あーうん。うるせぇ。」
「ひどくね?」
日向は忘れてはいなかったものの、思い出すのに時間がかかっていた。
…悲しい……。
「あ、そういえばお前、名字からなんかもらうのか?」
日向が悪戯っぽくいう。
「……っ!!ひゅ、日向っ///!!」
「あーワリワリ。」
「思ってないだろ!」
そう。日向が言った名字というのは、俺が今密かに想いを寄せている子だ。
めっちゃ可愛い。
「っていうか!名字は今関係ないだろ!」
「さぁ?そういや…あいつ、好きなやつ居るっつってたぞ。」
「え……。」
なんてことだ。
初知りだ。
「それ、誰から…「本人。」えええええええええええええええ!!!???」
「うるせぇよ!」
本人って、え?え?
『おはよう。2人とも。』
「うわぁっ!!」
「おーす。」
『伊月君どうしたの?』
可愛い顔でコテンと首をかしげた。
え、もう、いいかな?何が!?
自分でも意味がわからない自問自答を繰り返す。
そんな時、透き通ったきれいな声が聞こえた。
『伊月君。はいコレ。』
「…え?コレ…。」
『今日…だったよね?』
「え、俺、言ったっけ…?」
『あ、うん。前、日向君に聞いたんだ。』
「え、なんで?」
『ぅえっ!?』
と、挙動不審になった名字は小動物のようでめちゃくちゃ可愛かった。
『あ、あの、それ、それは、えと、うんと……。』
「何?」
『えっと、ね、えっと…。』
「えっと、何?」
名字は顔を真っ赤にして俯きながらいった。
『い、伊月君の事が、知りたかったから。』
「!///」
伊月君の誕生日
初々しい誕生日。
これって、
そういうことでよかったのかな。
「名前!!」
「何?俊君。」
名前呼び万歳!!