○○彼氏

□餌付彼氏
1ページ/1ページ



大好きなまいう棒を食しながら廊下を歩いていた。

ただそれだけだったのに、

何故壁が…


『って、ご、ごめんなさい。』


少し俯きつつ歩いていた私は、壁…ではなく人にぶつかってしまった。

その拍子に持っていたまいう棒が落ちた。


『あ……。』


拾おうと手を伸ばした時、向こうからも手が伸びて来て、当たってしまった。


『!ご、ごめんなさい!///』


手ですぐに男子生徒だと分かった。そのまま手をたどって行くと、


「ねぇ、これまいう棒の新味…でしょ?」

『あ…はい。』


顔を上げれば、あぁ…この人…。


『紫、原さん。ですよね?』

「うん。君はなまえちんでしょ?」

『(ちん?)は、はい。』

「これどこで買ったのー?」

『家の近くのコンビニで…よかったらあげますよ?』


というと紫原さんが嬉しそうに言った。


「マジで!?」

『あ、あぁ、はい。』

「ありがと〜。」


そう言って早速食べ始めた紫原さん。

なんか、子供みたいで可愛かった。


「なまえちん。なんで俺なまえちんのこと知ってたか分かる?」

『…お菓子?』

「ブブ―。正解はね……。」

『……////////!!!???』

「あ、まっか―。林檎飴みたい。」

『もう、やめてください////』




餌付彼氏

そのあと2人が特別な関係になったのはいうまでもない。


「敦、最近楽しそうだな。」

「んー?まあね〜。」


  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ