log
□無機質ナ
1ページ/1ページ
無機質な色の部屋の中で
無機質な音とともに
無機質な目の色をした君の
無機質な声が
無気力になった俺の耳に届く
『あなたは、誰ですか?』
戸惑ったような、でも、何かを期待しているような、
そんな顔で。
「…青峰、大輝だ。」
俺はそう言って、すでに知っているはずの君の名を聞いた。
『名字名前です。』
そう、はにかんだ様に答えた君は知らないだろう。
君のその一言一言が、
俺に、絶望を突き付けていることを。
君ノ記憶二ハ
俺の姿なんて、
ないんだろう。
「絶望しか、ねぇのかよ。」