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□ラッキーアイテム
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「無理なのだよ!」


いきなり、幼なじみの真太郎が叫んだ。


「何が無理なの?真ちゃん。」

「ラッキーアイテムなのだよ!」

『今日は何?』


そう聞くと、真太郎は顔を赤くした。


「…真ちゃん。コソコソ……。」


高尾君が真太郎に耳打ちをした。
すると、


「なぜ知っているのだよ!」


と言った。


『何がぁー?』

「名前ちゃんには言えないことだよ。はずかしくて。」

『え、何?恥ずかしいって。なんで教えてくれないの?』

「えー?だってぇ〜…もがっ!!」

『真太郎。高尾君死んじゃうよ。』

「こんなやつ、死ねばいいのだよ。」

『えー?』


高尾君は真太郎の腕からすり抜けて私に近づいた。
そして、


『?』


顔を近づけた。
その時ぼそっとこう言った。


「真ちゃんのラッキーアイテム知りたかったら俺に協力して。」

『…りょーかい。』

「んじゃ、まず、俺にキスされたフリをして。」

『…恥ずかしがれ、と。』

「分かってるぅ〜♪」

「オイ!高尾!何をしているのだよ!」

「さぁ?♪」


言われた通り、


『っ…///』


赤面してみた(笑)

こうみても私、演劇部出身ですから。

今はマネージャー。バスケ部の。


まぁ、その理由は、真太郎が好きだから。
自覚したのは、つい最近だけど。


『た、高尾君のバカぁー!』


と背中を叩いてみた。

ポカポカと。


「うおっ!」


右手でポカポカ、左手でポカポカ〜♪


「あれ、楽しんでる!?」


とそこに、むっちゃ怒った真太郎がこっちに来た。


「名前。ちょっと、来い。」

『え、ちょ、待っ…!』

「行ってらっしゃ〜い。」


真太郎に腕を引っ張られ、屋上まで来た。


「お前は、高尾が好きなのか?」

『…はい?』

「だから、さっき、っキ、キスをしただろう。」

『あぁ、してないよ?』

「なに!?」

『高尾君が私に耳打ちしただけ。』

「…?」


真太郎は訳が分からないといった顔をしていた。


『ラッキーアイテム、知りたかったら協力してって。』

「じゃあ、さっきの赤面はなんだったのだよ!」

『ありゃ、私の演技だ(笑)元演劇部、舐めてはいかn…!?』


ぎゅぅぅぅぅ……

真太郎に抱きしめられていた。


『ちょ、真太郎!?///』

「その顔は、演技か?」


そう言って私の方を向く。

顔は、すぐそばに。


『///違うから!てゆうか、離してよ!ハズい!!』

「嫌なのだよ。」

『んな!!///』

「ラッキーアイテムは、これでそろう。」


そう言って、少し体を離した。

でもすぐに、距離が0になった。


『っ…///』


お互いが離れた時、真太郎が言った。


「お前が好きだ。」


すごく声が小さかった。けど、あのツンデレな真太郎が精一杯言ったんだと思うと、





なんか、可愛い。


『ふっ…あはは…。』

「Σ何を笑っているのだよ!」

『私も。』

「え…?」

『私も、真太郎が好き。』

そう言ったとたん、

真太郎の顔が赤面。

それを隠すように、また、私に重なった。



君の頑張り I respect you!


『ていうか、私、物?』

「具体的に言うと、好きな女の唇だそうだ。」

『真太郎がキモイ!』

「なんだと!?」


この後2人は教室に戻って高尾君に爆笑されたとか。

 

 

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