頂き物
□恋に落ちた日。
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初めてマスターコースで会った時は怖いと感じた、けれど見かけるたびに勇気を振り絞り声を掛け続けていたら最初はぶっきらぼうな態度だった先輩も少しずつ俺に笑いかけてくれるようになった。
いつしか俺は蘭丸先輩が好きになり恋に落ちていた、でも言うつもりはない。
だって叶わない恋だと分かっているからだ、自分の気持ちに気がついた日に想いを封印したー。
今では普通に先輩と話せている、そんなある日‥。
「えっ!、蘭丸先輩は好きな人いるんですか!?」
「なんだよ、いちゃ悪いかよ」
「いっいえ悪くないです」
先輩と俺は休みが被り俺の部屋で過ごすと言う先輩を招待し飲み物をテーブルに置いてその辺にあった雑誌をお互いにめくっていると好きな人はいますか?的な記事を見たので気になり蘭丸先輩に思い切って聞くとそう返ってきた。
「蘭丸先輩が好きになった人ってどんな人ですか?」
「そうだな‥、いつも明るくて笑顔が可愛いやつだ。お前はいないのか?」
「俺ですか!?。−俺の好きな人は凄くカッコよくて料理が上手い人です」
「‥それは嶺二のことか?」
「ちっ違います!」
改めて聞きなおすとそう返ってきた、その事を考えていると先輩からも俺が聞いた質問と同じことが返ってきたからそう答えを返すと嶺二先輩と勘違いされた。
慌てて否定すると先輩はなにかを考え始めた、その間に飲み物のおかわりを持ってきたあと床に座り先ほど読んでいた雑誌をパラパラと読んでいると声をかけられたので顔を上げた‥ら先輩の顔が目の前にあり驚いて少し後ろに下がる。
「せっ先輩!?、近いです!」
「嶺二じゃねぇなら‥、−俺のことか?」
「っ!?。−どうしてそう思ったんですか?」
「ただのカンだ‥、けど間違っちゃいねぇみたいだな」
下がった分だけ先輩は近づいてきて、さらにそう断言され元々赤く染まっていた顔は更に真っ赤に染まる。
言葉に詰まる俺に先輩は優しく頭を撫でた手を頬に添えると触れるキスをくれ、そして耳元で「前から俺はずっとお前のことが好きだった‥」と言ってくれた。
嬉しさに涙が零れ泣きながら「俺も蘭丸先輩のことずっと好きでした」と伝えたら先輩は笑ったあと唇に優しいキスをくれた。
「これからよろしくな、翔」
「はい、よろしくお願いします。−蘭丸さん‥」
キスをしたあと、笑いながらよろしくと話す先輩に俺もよろしくお願いしますと返しながら「先輩」ではなく「蘭丸さん」と呼んだー。
それに気がついた蘭丸さんは照れた表情を見せてくれたけど照れ隠しのようにそのあとは何度もキスをしたーー。
恋に落ちた日。・終わり。
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満月様から10万打記念にいただきました。
とりあえず翔ちゃんが読みたいという希望に答えていただきました。
幸せな蘭翔が読めて幸せでした!
この度はありがとうございました!
これからもよろしくお願いいたします。