短編裏BL

□女の子マジック
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※20万打企画BL第二位 翔×藍
※藍がいきなりの女体化


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─翔side


「…お、おい藍…お前それ…」


“ちょっと博士のところに行ってくる”と朝から出掛けていた藍。
まあそれもいつものことで、別に何かあるとも思っていなく、俺は普通にいつも通り仕事をして、家に帰ってきた。
付き合っているからして、合鍵を渡しており、別に自分が家にいなくても俺の家に藍が遊びに来ているなんてことはよくあることで、今日もまた、そうやって藍が家に来ていたことに驚きは無かった。

……が、しかし。
問題はそこではなかった。


「お前……なんかあったのか…?」

「別に何もないけど。」

「いや、だって…、え?」


お前、それ、


「…なんで女の子の格好してんだよ……」


帰ってきた俺の家のリビングのソファーに座っていたのは、女子高生的な制服を着た藍だった。
ウィッグもつけているのか、髪も長く下に二つに結わいている。


「うん、おかえり」

「おう、ただいま…じゃねーよ!なんだよそれ!」

「何って、見たままだけど。」

藍はそう言って立ち上がると、呆然と突っ立っていた俺の目の前まで来てはじっと見つめてきた。

…こいつ…ほんとに男なのか…
いやロボットだけど…なんでこんな綺麗な顔してんだよ…
しかも色気がすごい。
15歳とか絶対嘘だ。

異常なまでに綺麗に仕上がっていた藍の女装は、わかっていても見惚れてしまう程で、それこそ目を反らしたくは無かった。

「……ショウはやっぱり女の子の方が好き?」

「は、はぁっ!?な、なんで…」

「だって、女のボクに見惚れてる。」

藍は俺の顎に細い指先を滑らせ、くっと上に上げた。
嫌でもわかる、藍の意地悪な笑みに戸惑いを隠せなくて俺は目をそらした。


「別にそうじゃねぇよ…藍、だから……」

女の子が好きじゃないなんて言ったらそれは大いに嘘になるからそんなことは言わないけれど、どんな美人や可愛い子がいてもやはり隣に藍がいたらそれは藍を見てしまうわけで。
チラッと藍を見ると藍はクスリと笑みを溢した。


「つーか…いつまで女装してんだよ。別に女装なんてしなくたって……」

すっかり俺の考えを見透かされていたことを藍の笑みで理解して恥ずかしくなり俺は必死で話題を元に戻した。
すると藍は何やら不思議そうにして首を傾げて俺を見た。


「女装じゃないよ?」


そんな藍の言葉の意味が理解出来ず、俺はもう一度問い直した。


「………それ、女装だろ?」


いや、むしろ女装以外に何があるってんだ。
もしかしてコスプレのつもりだったとか?
いや変わんねぇだろ、別に。


「とりあえず戻れって。コスプレでも何でも良いから………」

「だから、何言ってるの?女装でもコスプレでもないよ」

「………いや、言ってる意味がわかんねぇって。とりあえず服脱げって。そんな生足だして…………」


女子高生の制服を着ている藍はもちろん生足にハイソックスを履いている。
生足をじろじろ見るのも悪いと思って(正直言うと興奮するから)見ないようにしていたが、そこで俺は違和感を感じた。


藍の足って、こんなに柔らかそうだったか…?

何だかんだで藍は筋肉がついていて、スラッとしていて、固いくせに白くて滑らかで…

だけどこんなに柔らかそうには見えなかったはずだ。

よく見れば肩幅とか少し狭くて、首も白くて細くて。
唇だって桃色で、頬もふわふわで。


いや、そんなバカな。

いや、さすがにロボットだからって、そんなまさか。


「…藍、ちょっと確認させてくれ。」

「何?」

「…怒るなよ?」

「まぁ…何を確認するかによるけど良いよ」


藍の了承を得た俺は一回深呼吸をして、そして両手で思い切り藍の胸を鷲掴みした。


「ッ…………!?!?」

鷲掴みされた藍は顔を真っ赤にして俺を見てきたけれど、俺はただの確認の為だったので何も気にせずにその感触を確かめていた。


………これは、絶妙に微妙。

確信するには微妙なところ。

女の子の胸なんて触ったことはないけれど、これは確信するにはなんとも微妙な感触。


「……いつまで触ってんのこのエロショウ!!!」

「いってぇ!!!」

顔を真っ赤にした藍に、思い切り頭を殴られて俺は漸く藍の胸から手を離した。


「……まだわからないの?」

「いや…いまいち確信が、もてないっつーか…」

まだ恥ずかしそうにしている藍にそう告げると、藍はため息をついて、俺の右手を取った。


「………じゃあ、これなら確信もてる?」

「……え、ちょ、藍っ…!?」

俺の右手を取った藍の左手は、そのまま藍の左手に導かれ、藍のスカートの中に自分の右手を突っ込まれた。

「はっ……ちょ、藍っ…何してっ……あれ…」


無い。

アレが、無い。

いつも、俺の尻に突っ込んでくるアレが、無い。

右手に感じる感触は、柔らかさと、割れた、初めて触れる女性器。


「…え、あ、藍…何だよこれ…」

ただただ驚いてふと指を動かすと、ビクンと藍の身体が跳ねた。


「ばかっ…動かさないでよっ…」

「えっ…あ、わり………」


藍が反応したことにも驚いて俺は慌てて手をそこから離したが、指にその感触が残って、感情が高ぶった。


そう、つまり。



「博士に女の子の身体にしてもらった。」



そういうことだそうです。




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