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□33話
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街はすっかりクリスマスムード。
大きなツリーに、トナカイのソリを引いたサンタさん。
キラキラのイルミネーションに心躍る季節。
「クリスマス、どうする?冬休み入ってるしどっか遊びに行こうよ」
諸星くんからのお誘い。
嬉しくないはずがない。
「どこ行く?…いや、やっぱ俺が決めても良い?」
諸星くんがデートプランを考えてくれるなんて、幸せすぎる。
どこへでも着いて行きます!
「でね、プレゼントは何が良いかなあと思って…」
考えても考えても決まらなくて、ユッちゃんに相談を持ちかけた。
頼りすぎだってわかってるけど、こんなに心強い友達は他には居ないんだもん。
「プレゼントかあ〜咲季にリボン巻いて『私がプレゼントよ、うふ』ってのは?」
「もーっ!ユッちゃん!私真剣なんだから!」
何てこと言うんだ、私の親友は。
「あっはっは!冗談じゃんジョーダン!まあ咲季からのプレゼントなら何でも嬉しいと思うよ?」
「一緒に、選んでくれる?」
「ん。そうくると思った」
「服も、見てくれる?」
「任せんしゃい」
「ユッちゃん大好き!」
「それは諸星くんに言いなよ」
「ち、ちゃんと言ってるよ?」
「へいへい、ごちそうさま」
「でもやっぱり“プレゼントは私”が一番喜ぶと…」
「もぉぉぉぉ!」
クリスマス、楽しみで仕方ないっ!