弱ペダroom
□1話
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私、生まれて初めて、彼氏ができました。
クラスメイトの石垣光太郎くん。
前からよく話す方で、気さくで優しいし、気の合う男友達だった。
今日の昼休みに呼び出されて、ついて行ったら、
『俺な、名字さんのこと好きやねん。良かったら、付き合うてくれへん?』
告白された。
むっちゃビックリしたけど、石垣くんと居るのはすごく居心地が良くて楽しいから、
『私で良かったら、お願いします』
OKした。
OKしたものの……
私、初めて“お付き合い”なるものをするから、何をどうすれば良いのかわからない。
放課後、部活に向かう石垣くんが『バイバイ』って言うてくれて、私も『バイバイ』って返した。
意識してドギマギするけど、このくらいは大丈夫。いつも通り。
帰り道、ふらりと本屋さんに立ち寄った。
初彼氏もできたことやし、ファッション雑誌でも見て女子力上げようかな〜って。
雑誌を一通りパラパラと流し見てから、漫画のコーナーや文庫本のコーナーを見てまわる。
ふと、1冊の本が目にとまった。
今の私にピッタリなタイトルが目に飛び込んできて。
『恋する女子高生に捧ぐ!〜彼氏とラブラブになる為の7の方法〜』
こっ、
これや!!!!!
「ありがとうございましたー」
即、購入。
早足で家に帰って、制服のままベッドにダイブ。
買ってきた本を袋から取り出して、開く。
この本で、石垣くんとラブラブになったる…!