[続]初恋cherry.(1〜77)

□9話
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俺の胸にぴったりと寄り添って眠る咲季を、ぼんやりと眺めていた。

咲季は裸のまま、気を失うように眠ってしまった。
かなり無理をさせたから、疲れたんだろうな。

俺も、明日も部活があるし早く寝ないとって思ってるんだけど、寝たら今日が終わってしまうから。やっぱりもったいなくて、寝れない。


遠距離になってからまだ2ヶ月足らずなのに、久しぶりに会った咲季は少し大人っぽくなっているように感じた。

でも、中身はいつもの咲季と変わらなくて。
いつも通り可愛くて、すぐ顔が真っ赤になって、一生懸命。
俺の好きな咲季だ。


風呂上がりの咲季からは俺と同じシャンプーの香りがして、ドギマギした俺は平静を装うのに苦労した。

あと、パジャマ。何あれ。
女の子ってあんな格好で寝てんの?
フワフワで、ズボンがすげえ短いやつ。
俺の姉ちゃんはジャージだったのに。

一緒に歯磨きしてるときも、テレビ見てるときも、真っ白な太ももからつま先が俺を挑発してきて。
正直、目のやり場に困った。
まあ、実際はチラチラ見てたんだけど。

俺と夜に電話してるときもいつもあんな格好してるのかって思うと、これから先1人で悶々とした夜を過ごしそうで、心の中で苦笑いした。困ったな。



今日は、咲季を抱くか、迷った。

本音はめちゃくちゃ抱きたくて、咲季の可愛い声が聞きたくて、1ミリだって離れたくないんだけど、久しぶりに会ったのにそればっかりなのかって思われたくなかったから。
やっぱり、男と女って感覚が違うだろうし。


まあ結局、咲季が可愛くて愛しくて、我慢できなくて抱いたんだけど。何度も、何度も。
俺に鳴かされる咲季は特別可愛いから、歯止めがきかなくて。
もっと、もっと、って求めてしまう。


朝起きたら、胸元にたくさんついた赤い印に驚くかな。

またガキみたいなことして、って思われるんだろうな。

でも咲季は優しいから、照れたように笑って、『嬉しいよ?』って言ってくれるんじゃないかって、都合良く考えてしまう。

たった数日間でも、俺のものって印が咲季についてるのは嬉しくて。

だから、ガキでも良いかって思う自分は、やっぱりガキだ。



咲季の薬指にはめられた指輪を指でなぞる。

今日、咲季の指にコイツがついてて、単純に嬉しかったし、同時に安心した。

これからも、ボディーガード、よろしく頼むな?



さ、俺も寝よう。

小さな手を握って、目を閉じた。


おやすみ。愛してるよ。

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