[続]初恋cherry.(1〜77)

□8話
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おやすみをしてから数分…

目は閉じているものの、私はやっぱり眠れないでいた。



諸星くんはもう寝たかな?

目を開けてみると、、


諸星くんも目を開けていて、目が合った。


「寝ない、の?」

「…何か、寝るのもったいなくてさ。咲季も寝れない?」

「うん」

「腕枕、寝にくい?」

「あっ、ううん!そうじゃなくて…えっと、、ドキドキして、眠れなくて…」

諸星くんが隣に居ると思うと、平常心じゃいられないよ。


「やらしーな〜咲季は」

「えっ?違っ!違うもん!」

「ははっ、俺も」

「えっ…?」

「ほんとだよ……ほら」

諸星くんは私の手を掴んで、自分の胸の上に当てた。


「……ほんとだ」

諸星くんの心臓も、ドキドキ、ドキドキ、大きく弾んでる。

「咲季が隣に居ると思うと、ドキドキして、寝れない」

私と、同じだ。
同じように思ってくれてるんだ…

嬉しくて、胸がキュウってなった。



「…っ?咲季?」

諸星くんの胸の上に置いた手を左右に動かしてなでると、ビックリした表情で私を見た。

「あの、こうしたら、ドキドキがおさまるかなと思って…」


「それは多分、逆効果かな」

諸星くんが少し困ったように笑う。

「あっ、ごめんなさい!」

慌てて手をのけると、


「その顔も、逆効果だよ」

「え?ンっ」

腕を掴まれて、唇が塞がれた。


「俺、ドキドキおさまらないんだけど、どうすれば良い?」

「えっ…あの…っン」

答える前にまた塞がれる。


舌が差し込まれて、私の舌と絡み合う。

真っ白になる頭の中で、同じ歯磨き粉の味がするってぼんやり思った。


「咲季はドキドキ、おさまった?」

唇が離れて、至近距離で諸星くんがささやく。


私はふるふると首を振る。


「じゃあ、もっとドキドキする?」


「………うん」



この夜は、たくさんたくさん、愛してもらいました。

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