(Φ_ゝΦ)*(*бωб*)
□Selfish Princes
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うちの末っ子、もとい俺の恋人はマジでわがままだ。
「キーヒョン。ミルクティー飲みたい…。」
「じゃあ自分で作りな。」
「やだっ!!キーヒョン作ってよぉ…。」
キッチンで夕飯を作るキボムにテミナは後ろから抱きついてミルクティーを強請っている。
俺はそれを呆れたように横目で見ながら、シューティングゲームをする。
「僕今夕飯作ってるんだけど、分かる?」
「僕、キーヒョンの作るミルクティーが飲みたいの。
…お願いだよ、ヒョン…。」
「………分かったよ。作るから、ソファーに座って待ってな?」
「ありがとヒョン。大好き。」
テミンはそう言ってキボムの頬にキスをした。恋人の俺としてはすっげー複雑なんだけど。
上機嫌な顔をしたテミンは俺の隣に座って、俺の肩にこてんと頭を乗せてきた。
「…また我儘言ってキボムを困らせてんのか?」
「我儘じゃないもん。僕のこと好きなら言うこと聞くのが当たり前でしょ。」
確かにここにいる全員(もちろん俺も含めて)、テミンをこれでもかって程溺愛してる。
「だからってあんまり困らせてくれるなよ?」
「僕を怒るミノヒョンなんて嫌いだよ。」
「はいはい。ごめんな。」
「謝るならゲームやめてよ。」
テミンは言うが早いか、テレビの電源を切った。それからゲーム機の電源も落として、再び俺の隣に座った。俺は唖然としてその様子を見ていた。
嘘だろ、ラスボスだったのに。
「僕は悪くない。ミノヒョンが僕に構ってくんないのが悪いんだからね。」
「だからってお前…っ。」
「僕を怒るの!?ミノヒョンが怒ったら僕、泣いちゃうから。」
そ、それは勘弁だ。
この間もテミンを泣かせたら(俺は悪くないんだけど。)キボムが鬼のような形相で胸ぐら掴んできて、ジョンヒョニヒョンはあの恐ろしい上腕二頭筋を筋張らせて、ジンギヒョンはあのブラックな笑みを向けてきたから…。
あの時の恐怖は忘れない。
そして二度と体験したくない。
「…分かった。おいでテミン。」
「…。そんな仕方ないって感じで一緒にいて欲しい訳じゃない。」
テミンはそう言うと、少し俺から離れて座り直した。
「何だよ、じゃぁどうすればいいわけ?」