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□1話
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一方

バッン!!

「よし」

今日は土曜日。部活に行く前に家の庭にあるドーム型の野球練習場で練習をしている。

「もうこんな時間だ。着替えないと」

長い髪を隠すためカツラをかぶり、野球のユニホームを着る。

そして……。

男になる。

私は本名雪城杏。極上のお嬢様。でも、男としてプロ野球選手になるという夢を叶えるため、野球をする時は幸城杏という男になって野球をする。雪城杏が男になって野球をしていることはけしてバレてはならない。

「部活、部活」

執事さんを呼んで練習場に車をつけてもらわないと。執事さんは私が男になっていることを知っている中の一人である。

「外に出よ」

練習場の扉を開けた瞬間。太陽の光が強く差し込んだ。

「ま、まぶしい」

私は太陽の光がまぶしくて目をつぶった。

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