―ご主人様シリーズ―
□私の御主人様。−主人怒る。−
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私は今、笑顔が可愛い主人に飼われている。
まだ一ヶ月位しか経たないが、その間危ない目に遭った回数は数知れず。
幸い彼女は私を仕事場に必ず連れて行くから、なんとか私が守ってあげられる。
誰かと話していても、私が寄って行けば全てを投げ出して私を構うから。
ただ時間になると彼女は数時間帰って来ない。
きらびやかな衣裳を着て、化粧されて。
これは私の意見だが、彼女は化粧なんかしなくてもカワイイ。
綺麗な顔なんだから。
一ヶ月経ってようやく見えてきた彼女の仕事。
いつも車で迎えに来ては彼女の世話をして、彼女がいない時は私の相手をしてくれるおじさんはマネージャーといわれ、まぁ、仕事の管理とか色々とする重要な役割を果たしている。
彼女は誰もが憧れている、アイドルだった。
正直、私の目の届かない数時間、何かされていないか心配になる。
そんな犬にまで心配される、私のご主人様、敦子。