君じゃなきゃダメなんだ。
□その温かさを知った。
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37度5分。その終わりの合図に体温計を引き抜くと、確かにそう示されている。
「はあ・・・」
喧嘩してしまったため、最愛の人は同じ部屋にはいない。たぶん同い年であるリョウクの部屋にでも行ってるんだろう。
そんなことをぼーっと考えながらベッドに入り、布団を深く被る。
「何であんな意地を張っちゃったのかな」
あれは完全に僕が悪かったんだ。
お風呂上り、髪を乾かさないまま寝転がる僕に乾かしてからじゃないと風邪を引くと注意してくれた。
キュヒョンは僕のことを心配して言ってくれたのに、仕事で少し失敗してしまったこともあり、つい辛く当たってしまった。
小さい事だけれど、キュヒョンは傷ついただろうし、案の定、僕はこんな様だ。
謝りたいけれど、体に襲いかかる気怠さに動く気になれない。しかもあんな当たり方をしてしまったために、謝りづらい。
そして僕はやってくる睡魔に身を委ねたのだった。
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