Book(学園オリキャラ)

□春
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3年生になって初めの春。



桜花学園ではうららかな雰囲気。



そんな中、兼坂柊はクラス確認のために玄関に貼り出されている掲示板に向かって足を進める。



「私のクラスは…」



指でなぞりながら自分の名前を探す。



「…コレか。」



柊のクラスは3年D組。



確認の後、自分のクラスへ歩みを進める。



ガララッ



教室の扉を開けると、やかましい声が早速飛び交っていた。



柊はうるさい。と耳を塞ぎながら自分の席を目指す。



柊の席は一番後ろの窓側。



一番良いスペースだ。



眺めも良くて、春は温かい。
冬は寒いが、雪景色は良いものだ。



自分の席に座った柊は、改めて自分のクラスの生徒たちを眺めてみる。




髪が茶色いのが目立つ男子に、濃い化粧をした女子。地味な男子に地味な女子。



柊はその時、世の中には色々な個性を持った人達がいるんだな。と関心した。



ふいに隣の席に目が行く柊。



隣の席は空席。



「初日から遅刻か?」




柊が不思議そうな顔して呟く。



すると、そこに知らない男子が声を掛けてきた。



「そこね、今日から新しい転校生が来るみたいよ?男だってさ。」



柊はふーん。と言って納得する。



「ねえねえ、あんたの名前何て言うの?」



その男子は笑顔で寄ってくる。



「私の名前は、兼坂柊。お前の名前は?」




「へえ〜。あんたがあの兼坂か。ふーん。あ、俺の名前はね、丹波春樹。よろしくね。」



「何だか、最初の言葉意味深だな。私のこと知ってるのか丹波。」



「いーんや、何か噂があってね…」



「どんな噂だ?」



「えーと、兼坂は女なのに喧嘩強いとか、女子にモテる女子とか、あとは、勉強も運動も完璧だとか、影にファンクラブあるとか噂でさ。」




「そうだったのか、全部初耳だな。」




「そうなの?結構有名だよ?」




「知らない。初耳だ。丹波、そろそろ席戻れ。もうちょっとでHR始まるんじゃないか?」



「おぉ、そうだね。んじゃあ、戻るわ。じゃな。」




「あぁ。」




そしてその3分後に先生が教室へ入ってくる。




そして廊下に手招き。



入ってきたのは…
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