魔法少女リリカルなのは〜蒼き騎士王列伝〜
□〜間話そのA 深淵の闇と白銀の百合〜
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―???side―
???「止めてくれ…!!助けて…ッ!!」
???「被験者73号。24歳健康体。魔力評価B……」
???「接触させます。」
被験者「うわ…うわわ……ッ!!ひぃぃッ!!いやだ…頼む…助け…うわあぁぁぁぁぁッ!!!」
―契約(エンゲージ)―
グチュグチュグチュグチュッ!!!!!!
被験者「あぎ…があぁぁぁぁぁぁッッ!!!」
ブシュッ
???「……また駄目か。」
???「エンゲージ後の励起率か組織浸食の速度に問題があるのでしょうね。何にせよ、もっと多くのデータが必要です。」
???「そうだな。今日中にあと数人は試すとしよう……ん?シュトロゼックが何か言ったようだが?」
???「音声拾います。」
???「もう……やめてあげて……みんな……ただ死んでいくだけで……」
???「貴様の出来が悪いからだ。殺したくないのなら、早く適合者を作ればいい。お前が上手くやれば殺さずに済む。目の前の相手を肉片に変えたくないのならな。」
わたしに触れた人はみんな死んだ。
どれだけ殺しても、また新しい人達が送られてきた。その人達もみんな死んだ。
どれくらいあそこにいたのかはもうわからないけど……辛いことや悲しいことはだんだんと感じなくなっていった。
わたしに触れた人から流れてきた、見たこともない青空や綺麗な花や風景ばかりを見ていた。
記憶も抜け落ちていって、『壊れ始めた』と言われるようになった。
それでも適合者探しは続き、その度にまた人が死んでいった。
わたしのせいだ。
全部全部……わたしのせいだ。
わたしは結局、ずっとこのまま、殺し続けることしか出来ないんだ。
わたしはあの青空も、綺麗な花も、まだ見たことのない世界も……見ることが出来ないんだ。
そう、諦めていた。わたしの運命を……
あの日……『彼』が現れるまでは……