魔法少女リリカルなのは〜蒼き騎士王列伝〜
□〜間話そのA 深淵の闇と白銀の百合〜
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あの日も、いつものように適合者探しが行われていた。
被験者「助け……ギィヤアァァァァァァァァ!!!!!!」
グチュグチュグチュグチュッ!!!!!!
研究員「またか……今回で200人目、未だに適合者が出来ないとは。」
助手「他のシュトロゼックも既に使い物にならなくなりましたし、もはや残すはこの4thのみとなりましたね。」
研究員「あぁ……一刻も早く完成させねば……」
わたしの前にいる研究員と助手がそんな話をしていた、その時だった。
ビービービービー!!!!!!
研究員「な、何事だ!!?」
助手「し、侵入者です!!」
研究員「何だと!!?警備の者はどうした!!?」
助手「そ、それが全く連絡が取れません!!」
研究員と助手が慌てふためきながら話をしていると……
ビュン!!!
グサッ!!!
助手「があっ!!?」
研究員「なっ!!?」
助手の女の人の体が、黒い槍のようなもので貫かれ、その人は息絶えた。
???「さて、残りは貴様だけか。」
研究員「な、何者だ貴様は!!?」
わたしの目の前に、灰色の髪に真っ黒な鎧を着た男の人が立っていて、研究員を見つめていた。でも、その人の目は、すごく冷たい瞳だった。感情がなくなり始めていたわたしが、恐怖を感じてしまうほど、どこまでも冷たい瞳だった。
???「これから死ぬ貴様に名乗る名などない。……死ね、屑。」
ブザンッ!!!
男の人は、戸惑うことなく研究員を、殺した。
???「見つけましたね。」
???「あぁ。この娘が、管理局が古代ベルカの融合器を基に生み出した、シュトロゼックシリーズ…。」
どこからか現れた、フードをかぶった黒いドレスを着た女の人と男の人がそんな話をしていると、男の人が、左手についている爪をわたしが入っているポットに突き刺し、ガラスを溶かしてわたしを中から出す。
わたしはそのまま毛布にくるまれて男の人に抱き抱えられた。
その時、わたしは感じた。わたしを抱き抱える男の人の温もりを。
何故だろう。研究員を殺した時は、あんなに怖かったのに、この時は恐怖よりも温かさを感じていた。
わたしは、それを疑問に思いつつも、その人から感じる温もりを受けながら、目を閉じ眠りにつくのだった……