ころらる
□強く、ただ強く
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その時、オレガノはふわりとオレを抱き締めた
まるで、母親みたいに……
「……大切な人が殺されたら…誰だって我を忘れるわ…私もそうだったもの……」
「…………」
そういえば随分前にオレガノが言っていた
恋人が殺されたと…
「ラル、落ち着いて………」
「っ……」
ポタリ、ポタリと…
次々に涙が出てきた……
「っく……」
オレは走馬灯の様に、次々に映像が浮かんだ……
軍に居たとき、コロネロが弟子にしろと言ってきた事…
一緒に訓練した事…
運命の日、オレの代わりになると言って、オレを守って自らアルコバレーノになった事…
そして、別れ別れになった事……
「…っく…っ…うわああぁぁぁ!!!!」
コロネロ…!
コロネロ、コロネロ、コロネロ!!
「貴方はよく頑張ったわ……とても…」
「ひっ……くっ…」
「いい?明日本部へ行きなさい。仕事は私達に任せて…ね?」
コクン…
オレは泣きながら頷くしかなかった
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