塵も積もればなんとやら
□黒と白で
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「日本語には愛と恋という二つの言葉があります。」
長机に筆を置いて、目の前の彼は自分を見つめる。
「恋す、というのは未だ所有せざるものに恋い焦がれるような気持ち、愛す、というのはもっと落ち着いて、静かで、澄んでいて、既に所有しているものを慈しむ気持ちではないか、と僕は思っています。」
自分の方に向いていた目はいつしか空を見つめ、何も捉えないまま静止していた。
「あのとき僕は、愛をしていたんです、青峰くん。」
優しい彼の声色は、今日ばかりは重く低いものであった。
* * *
こんな感じの小説書きたい。
設定だけ。
黒子テツヤ
明治初期の文豪。身体が弱いため遅筆家ではあるが、人気作家である。特に、絵師である赤司が挿絵を書いた作品はいつも一日で売り切れるほど。
徴兵令では身体のため免除となる。
青峰に挿絵をしたいと言われるが、赤司が忘れられず断り続けている。
家庭菜園が特徴的な家に一人で住んでいる。
青峰 大輝
明治初期の人気絵師。大胆な絵柄に西洋の技法を取り入れた絵で人気である。
たまたま通りかかったテツヤの家で彼の小説を読み、その世界観を絵で描きたいと思っている。
赤司とは美術学校時代からの旧知の仲である。
赤司征十郎
明治初期の人気絵師。繊細な線と鮮やかな色彩を取り入れた美人画で人気を博している。テツヤとは昔からの幼馴染で一緒に住んでいたが、徴兵令で海外に赴き、消息を断つ。
テツヤの手には彼が絵の合間に彫った竜胆の刺青が残されている。
緑間真太郎
帝光新聞、編集長。
テツヤの小説を気に入り、新聞に載せている関係で黒子宅にはよく手土産(惣菜、菓子など)を持ってやってくる。赤司がいなくなって、生活力がないテツヤによく差し入れなどもしている。
みたいなみたいな。
夏の終わりがくると書きたくなる死ネタ。