一なる元素とは

□P.A.N.D.R.A
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夕飯前の辺りが夕日色に包まれている時間になった。



ベンチに膝を抱えていた楪那に子供達の声が聞こえた。

『どうしたの?』

『お腹痛いの?』

頭を撫でてきてくれた子達。


でも、人を傷つけてしまったことで落ち込んでいた楪那は





『…わた、私は…エスパーだから…みん、なを…っ傷付けちゃうっ…』
だから離れたほうが良い、そう嗚咽を漏らしながら伝えた。





皆、私から離れれば良い
そう思って言ったのに子供達は「なーんだっ」と言われてしまう。


『…っえ?』
『俺らだって超能力者だぜっ!』

初めて顔をあげて子供たちを見れば5,6人の子供達全員が超能力者だという。


『…っ、でも…』
楪那は他の超能力をコピーする能力者だ。
周りの未来ある小さな子供達を傷つけないとは限らない。



それを察した男の子に


『ちゃーんと自分等の身を守る術だって知ってるしな!』
兄ちゃんや姉ちゃんとかから教えてもらってんだ!と一丁前な事を言われた。



『だから大丈夫っ!!』



そうニコッと微笑まれ言われた言葉に楪那はとても救われた気がした。









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