一なる元素とは
□誘拐
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「ん…、」
そう言って目を擦れば皆本の家でもP.A.N.D.R.Aの自室でも無かった。
どこだろう?そう思い頭を働かせればズキン、と頭が痛んだ。
「…っ」
頭を何かで殴られたような痛みに顔を顰めた。
そこで何処からか聞こえる声に気付いた。
「…まさか、あそこにP.A.N.D.R.Aのメンバーがいるとは」
「あぁ」
「我々は何処にでも居る」
そんな会話を聞いて楪那は普通の人々に襲われたのだ、と気付いた。
最近、楪那は仕事―と言うよりバイトをし始めていて今日もその帰り道だった。その帰り道で念動力の練習で鞄を浮かせていたのが原因だろう。
気付けばこの有り様だ。
意識が戻ればこっちのもの
そう思って瞬間移動で逃げようと思ったが上手くいかない。
不思議に思って周りを見れば次の瞬間に何故超能力が使えないのかがわかった。
ESP錠―――
手首と壁についたパイプにESP錠が繋がっていた。
リミッターを外せば瞬間移動に必要な超度に達するのでは、そう思ってリミッターを取ったが結果は変わらず。
どうなっているんだ?
楪那の頭は混乱した。
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