一なる元素とは
□管理官
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「…管理官はまだ来ないのですか??」
局長室でじっと待っていれば局長の秘書の柏木が「今、局長が起こしに行っていますから」と言って落ち着かせる。
そうして暫くして瞬間移動の感覚。
「ごめ−ん!メイクしていたら時間がかかっちゃって!!」
そう謝罪して現れたのは兵部や京子と同じ銀髪とも白髪ともとれない髪を一つにまとめている女性だ。
しかも、美人。
「きゃーっ!そんな褒めないでよぅ!!」
握手されながら照れる女性に楪那は驚く。
しかし、人の思考を読み取る能力者だとすぐに理解した。
「いいえ。事実を言ったまでです監理官。」
にっこりと微笑んでそう返した楪那。
そんな楪那を微笑み返して「そんな堅苦しい名前で呼ばなくても良いわよ〜!」と気楽に言う。
「私のことは不二子ちゃん!って呼んでちょうだい!!」
しかも、管理官である人をちゃん付けで呼べ、と言う。
流石に、それはまずいだろう。
そう思った楪那は「不二子さんにしておきます」とやんわりと断らせてもらった。
「んもう!…それにしても美味しそう」
私を見ながら不可解な言葉を発する不二子に首を傾げる私。
そこにバンッと扉を叩いて入ってくる皆本と局長。
何故か身体のそこらじゅうにキスマークがついている。
その理由はすぐにわかったが。