透明で七色の世界(krbs)
□第3Q 『楽しいって、いいね』
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僕は、ここで大切なことをスルーしていた。
黒子テツヤってことは、ここの世界って黒バスの世界ですか。
マジですか。
しかも黒k…テツヤって、主人公だよね。
あはは。
まあ、諦めよう、過ぎたことだ。
えっと、僕はこうして、くr…テツヤくんと仲良くなることができた。
え、どうしてさっきから名前呼びなのかって?
なんか、黒子くんが「よそよそしいの嫌なんで、名前で呼んで下さい」と言ってくれてね?
なんか、嬉しいなーって頬を緩めたら、顔真っ赤になっちゃって…風邪だったのかな?
まあ、これは余談なのでここまでにしておいて。
テツヤくんが仲良くしてくれるようになったおかげで、僕も一人じゃなくって、毎日がすごく楽しいです!
テツヤくんとは行きも、帰りも一緒に帰るようになって!
にっこりと微笑みながら、「女子が一人で帰るのは、危ないでしょう?」と言ってくれた時は、思わず顔真っ赤にしちゃって…恥ずかしかった。くすくす笑いながら「じゅりは可愛いですね」と言われて…
テツヤ、それ、もっと顔真っ赤になっちゃうからとドモりながら言ったのは、今でも鮮明に覚えている。
…特典に“ポーカーフェイス”を真面目に付けて貰うべきだったと未だに後悔しているのだが。
あれ?また余談になってるね?
ま、まあ!そんなこんなで!!テツヤくんのおかげで、僕は毎日楽しい日々を送れているので、テツヤくんには本当に感謝してるんです。
あ、ちなみに今日も、一緒に帰るよ!
出会ってからずっと一緒に帰っている気が…
…ま、僕にはテツヤくんしかいないのでいいんだけど、テツヤくんの都合はいいのかな?
…僕のせいで、他の友達とかと一緒に帰れなくて困ってたりしないかな?
「どうしたんですか、じゅり?」
『あ、テツヤくん!もう準備できたの?』
「はい。バッチリです。」
どうやら、テツヤくんが傍にいても気付かないくらい悩んでいたようだ。
…なんか、スッキリしないな。
よし、聞いてみよう。
『テツヤくん。僕といて、迷惑だと思ったりしたら、言ってね?』
「え、誰かに言われたんですか?だとしたら教えてください。早急にこr…始末しにいきますから。『ちっ違うからっ!!』…じゃあ、なんでそんなこと言うんですか。」
『いや、だって、テツヤくんにもテツヤくんの友達が他にいるでしょう?でも、出会ってからずっと僕のことを気にかけてくれるから…。僕のことで我慢してるんじゃないかなって。』
恐る恐る口に出すと、テツヤくんは深い溜め息をこぼす。
…やっぱり、困らせちゃった、よね「じゅり。それは、貴女にも言えることでしょう。」
『へ?』
「じゅりにもじゅりの付き合いがあります。が、それを逆にじゅりが我慢している可能性だってありまs『それはないよ!だって、テツヤくんが僕の友達第1号だもん!!』それは僕もです。」
『そ、そうなの!?』
「僕は毎日じゅりと話したり、ご飯食べたりするのが嬉しいです。凄く幸せだと思います。…じゅりは?」
『ぼっ僕もだよ!!テツヤくんと一緒にいるときが最高に幸せだよ!!』
「…じゃあ、問題ないですね。僕も内心ヒヤッとしましたから。」
『楽しくないわけないよ!こんなに優しいのに!テツヤくん!!』
あはは、と笑いあう姿は、今までで最高に輝いていた。
こんなに楽しい日々はなかったと、心から思える日がきて良かった。
ああ…最高に幸せ。
この日は前世からずっと今日までで初めて、心から幸せを噛み締めた日だった。そして同時に、
この物語の転機をむかえる日でもあった。