電子の歌姫が三次元に来るそうですよっ?!

□レンの暴走
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兄貴…優の部屋に入るのは久々だった。



萌えキャラの女の子のポスターや抱き枕や布団シーツを眺めながらオンラインゲームに夢中の優の元へと歩く。

ビクビクしているレンも一緒に。



優の肩をトントンと叩く。



「名無しさんが俺の部屋来るなんて久しぶりじゃね?」


パソコンから手を離すと名無しさんに振り返る。



名無しさん
「そうだね。ねぇ、機械触るの好きだったよね?」



「おう、どうかしたか?」


優は名無しさんの後ろに隠れるレンをチラッと見た。


名無しさん
「レンが故障しちゃったらしくて、直してほしいんだ。」

名無しさんは隠れているレンの腕を掴むと優の前に出させた。



レン
「ふええ…?」




「ちょっと待てよ!無理だっつーの。こんな高性能なロボット、俺がどうこう出来る問題じゃねぇよ!」


優は焦りながら言った。


名無しさんは黙り込む。



「そういうのは、こいつ等を買った会社に頼むべきじゃねーのか?」


名無しさん
「そういえば、宛先が書いてなかったな…。」



「へ? じゃあ荷物送れねーはずだぜ?捨てちまったんじゃねーの?」


名無しさん
「いや、確かに相手の宛先は載ってなかった。」


優は不思議そうに首を傾げた。



名無しさん
「直せないから少し様子をみるから、じゃあ。」


名無しさんはレンを連れて部屋を出た。



優はまたパソコンに向き直るとオンラインゲームの続きを開始した。
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