電子の歌姫が三次元に来るそうですよっ?!

□電子少女がやってきた!
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ソフトって、まさか…



ミク
「宜しく♪」


箱から出てくる緑色のツインテールで綺麗な髪の美少女、初音ミク。



名無しさん
「すいません、あの、なんかのドッキリですか?」


無機質なあたしがオドオドしている。

そりゃあそうだろう。

いくら二次元バカとは言え、区別ぐらいは分かる。
初音ミクは、二次元のアイドル的存在。
ましてや、マニアがお金をどれだけ注ぎ込もうと会える会えないの問題ではない。
彼女は画面上の人間、つまりコンピュータ。

夢でも見てるんじゃないと頬っぺたを摘まんでみる。

痛っ…。


目の前でクスクスと笑う初音ミク。


可笑しい、あたしがじゃない。
どう考えてもこの状況は可笑しい。

母さんは床にへたり込んでいた。
あたしはただ突っ立って初音ミクを見つめていた。

初音ミク、あたしより身長デカいじゃないか。
なんて事思いながら見上げていた。



ミク
「マスターが面白そうな人で良かった!」


ニコッと微笑みかけている初音ミク。


笑い方を忘れたあたしは不器用に表情を作る。



名無しさん
「あたし、パソコンソフト注文したんですけど…」


ようやく冷静さを取り戻したあたしは初音ミクに聞いてみた。


ミク
「はい!ボーカロイドの初音ミクです♪」


いや、分かってるよ。
ソフトってディスクじゃないの?
何かのコスプレ?



名無しさん
「本物…ですか?」


なんて事聞いてあたしは初音ミクの腕に触れてみた。



触れてる…、柔らかい、女の子の体…。
ってそうじゃないよね、今だ混乱状態のあたしに天使のように微笑みかけてくる初音ミク。
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