電子の歌姫が三次元に来るそうですよっ?!

□始まりの歌
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ボーカロイド三人が来てから早1日が過ぎた。

巡音ルカはまだのようらしい。


あたしは暗い部屋の中、電気もつけずパソコンを触っていた。



と、安らぎの中突如忌々しい光が目に入った。


名無しさん
「眩しっ…」


ふと、カーテンの方へ目をやると初音ミクがカーテンを開けて此方を見ている。

あたしはムッとした顔で初音ミクに言った。


名無しさん
「早く閉めて。」


ミク
「マスター、暗い部屋は駄目ですよ!」


この高い声が鬱陶しく聞こえたのは初めてだ。

あたしは椅子から腰を離すと、カーテンの方へ歩いていきカーテンを閉めた。



名無しさん
「あたしは暗い方が好きなの。初音ミク、人の嫌がる事はしちゃ駄目だよ。」


なーんて、説教してみたり。


ミク
「嫌です…」


……は?


ミク
「マスターが、あたしの名前ちゃんと呼んでくれるまで…カーテン開けます!」


そう言い勢いよくカーテンを開ける初音ミク。


あたしは眩しくて目を細める。


名無しさん
「名前で呼んでるじゃん。」

ミク
「ミクって…呼んでほしいんです。」


めんどくせェ。
なんて、思いながらもこの眩しさに勝てるモノは無い。


名無しさん
「……ミク。」


なんで照れてるの、あたし。
今まで、人の名前なんて気にしなかった。
ましてや、アダ名や気軽に呼び合える友達すら居なかったあたしが…。


そんな事を考えてる時、初音ミじゃないや、ミクがあたしを優しく抱きしめた。


ミク
「マスター…」


変な気分。
多分あたしが男なら、間違いなくミクを押し倒して…欲望のまま。なんてね。

あたしはミクから離れるとカーテンを閉め、パソコンの前に座り直した。


ミクも機嫌を取り戻したのか、作詞ノートを見つめながら歌の練習を始めた。



そういえば、あの黄色い双子(鏡音リン・レン)何処行ったんだろう?
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