七人隊～蛮骨の恋唄～
□三人での旅
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蛮骨、蛇骨、姫莉は朝早くから用意を始めた。
蛮骨
「おぅ、煉骨！色々頼むぜ。」
煉骨
「あぁ。(大兄貴達がいねぇ間子守り((蛇骨))も家事もしなくていいんだな♪)」
蛮骨
「じゃあな。」
蛮骨は蛮竜を肩に担ぐと歩き出した。
その後ろを蛇骨と姫莉もついていく。
………。
姫莉
「蛮骨、まだ怒ってんの？」
蛮骨
「怒ってねぇ。」
蛇骨
(兄貴怒ってんじゃねぇか！)
姫莉
「そっ。あぁ、ちょっとの間野宿かぁ…。」
蛇骨
「村襲えば寝床ぐらいできるぜ。」
姫莉
「血だらけで寝るのは嫌よ。」
蛇骨
「野宿よりはいいと思うけどよぉ。」
姫莉
「あたしは野宿の方がいいかな。」
姫莉は苦笑しながら言った。
蛇骨と姫莉が仲良さげに喋っているのを気に喰わない蛮骨は。
蛮骨
「はぁ…、どっかで綺麗な女に酌でもしてもらいてぇなぁ…。」
蛮骨はわざと大きな声で言った。
それを聞いた姫莉も黙ってはいない。
姫莉
「あ、蛇骨。髪の毛に花びらついてる。とってあげるね。」
姫莉はそう言い蛇骨の頭の花びらを取るのを、蛮骨に見せつけるよぉにした。
蛇骨
「ありがとな！」
蛮骨は羨ましそうに蛇骨を睨み付け無言で歩き出した。
それを見た姫莉は満足そうな顔をした。
蛇骨
(…蛮骨の兄貴、まさか妬いてんのか？)
蛇骨は痛々しい空気の間に挟まれていた。
………。
だいぶ歩いた三人。
日も落ち、暗くなり始めた為三人は誰もいない古寺で足を止めた。
姫莉
「はぁ、古寺があって良かったぁ。」
蛮骨
「姫莉って妖怪のくせに戦うの嫌いなんだな。」
蛮骨は感心しながら言った。
姫莉
「無駄な殺生はね。だって無駄でしょ！」
姫莉は笑ながら言った。
蛇骨
「それにしても、疲れたなぁ…。」
蛇骨は横になり目を閉じた。
蛮骨
「まぁな。けっこー歩いたぜ。」
そう言うと蛮骨も横になった。
姫莉もつられて、位置的に蛮骨と蛇骨の間に横になる。