電子の歌姫が三次元に来るそうですよっ?!
□始まりの歌
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あたしはリズムよくパソコンのキーボードを打っていく。
巡音ルカのソフトの発送情報を調べる。
と、其処へ…
ズイっ
ミク
「マスター、何してるんですか?」
あたしの視界に突如現れた緑野郎。
名無しさん
「巡音ルカの発送情報調べてるんだよ。」
ミク
「あのツンデレ女ですか?」
ミクは少し顔を歪めながらあたしを見る。
名無しさん
「知らないけど…、ボーカロイドの巡音ルカ。」
ミク
「マスターも物好きですね。」
ふてぶてしい態度のミク。
こいつの音源スイッチを今すぐにでも切って黙らせたい。
なんて真剣に思うあたしは正しいハズ。
あの黄色い双子は発声練習を真面目にしている。
名無しさん
「ミクも歌練習しないと、上手くなれないよー。」
パソコンに目を向けたまま適当に忠告した。
ミク
「大丈夫です♪」
なんて笑顔で返答するミク。
何処からそんな自信がわいてくるのか。
あたしは死んだような目でパソコンを見つめ続けた。