メインの弐
□誓う
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好きです。好きなんですあなたのことが。
副長、貴男様のことが。
オレ、どうかしてる。
「おい、色々こぼれてるぞ」
「え?!な…なにが?」
隣に座る原田に指摘されて気付く。
食卓にボロボロこぼした米の粒と…
「監察にあるまじき、だな」
そう言って原田はオレの眼前に人差し指を突きつけた。
ハッとすると、原田はその人差し指を、オレがさっきまでやっていた視線の先に向けた。
「やめておけ」
「あぁ、わかってるよ…」
原田にはバレていた。
「気を付けろ。俺にバレてるぐらいだからな、勘のいいあの方が気付いていないワケがない。しかもそれが当事者だ。お前…自分の立場を考えろ」
そうだな…副長は気付いていない振りをしてくれている。
「忠告ありがとう、原田」
オレは幸せ者だよ。
オレの気持ちに気付いていながら、何も言わず側に置いてもらえているのだから。
それが「おれたちのこたえ」なのだと、今気付いた。
だからオレは
貴男様とこの組織に永遠の忠誠を誓う。
それが、オレに出来る命懸けの恋なのだろう。