メインの弐

□右側に山
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受け身になって知る感情。

受け入れる、迎え入れる覚悟。
その覚悟を形成する心情。

女が恋愛において「心の繋がり」を求めるのは、きっとそう言うこと。

オレが女の人に恋をするときは、いつも「触れたい」というのが第一で、
触れたいから一緒にいたくて、一緒に居たらやっぱり触れていたくて、
もちろん、好きだから「触れたい」んであって…

「結局、カラダ目当てなの?」

いや、違うんだ。そうじゃないんだけど、でも…強く否定できない。

「私はただあなたと一緒に笑ったり、泣いたり、そういう時間を共有して、大切にしたいだけ」

ーーーーーでもあなたは、そういう時間を仕方なしに共有したご褒美として、私のカラダにありつこうとしてるんでしょ?ーーーーー

なんて言われちゃったりしてね。
正直面倒臭いな、なんて、思ったりしたけど



「土方さん、オレ、土方さんの何なんですかね」
「あ?」

今日もオレは、求められるがままにカラダを差し出す。

「オレ、ホントに大事にされてんのかなぁ、と思って」
「…なんか不満でもあんのか?」
「男でもこういう関係になると、孕むんですね」
「はぁ?」

色んな感情を孕むんですよ。
相手のカラダを自分のカラダに受け入れるって事は、どうされても良いって覚悟が有ってのことで。

そしたらあなた、私の心を受け入れてよ

って、望んでしまうんです。求めてしまうんです。
心が。
心を。

「そんなつまんなそうな表情すんなよ。おめえが何を孕んだって俺がその責任とってやるから。それが男の役目なんだろ」

好きでもねぇ奴に触れたいわけねぇだろ。
愛してもねぇ奴を素面で抱けるわけねぇだろ。

そう耳元で囁かれたら、オレは何の疑いもなく、あなたを受け入れるしかないじゃないですか。

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