メインの弐
□星に願いを
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誰が言い出したんだか、屯所に笹が飾られた。
願いを書いた短冊を吊す例のアレだ。
七夕か。
ガキじゃあるめえし、興味はねえ。
蒸し暑さにじんわりかいた汗を気にして、首筋をポリポリ掻きながら隊士等が短冊を吊すのを見ていた。
みんなどんな事書いてやがんだろうと少し興味が湧いた。
健康、平和、出世…
土方殺?!あの野郎…
お妙さん、お妙さん、お妙さん、お妙さん、お妙さん、おた…
あのゴリラ…
山崎のは…ねえのか。
ぼんやりと、アイツに会いてえな、なんて
柄にもねぇけど、珍しく快晴な今年の夜空の星を見上げて願った。
七夕かぁ。
どこかで、土方さんがオレに会いたいなんて思っててくれたら嬉しいな。
八月には戻りますね。