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□火神大我
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『…そろそろ離してくれよ、大我』



「……っ」















俺は今日、誠凛を卒業した。
だが、式が終わったあとに大切な人である大我のもとへ行けば、抱き着いて離れない。




俺よりもデカイ身体だから、無理矢理離す事すらできない。





『大我、離れねーと家に帰ることもできないんだぞ?
マジで、少しだけでいいから離れろ』







さすがに学校でこの状態はキツイとも思った俺は、大我の肩を押して離れた。









その時の大我の顔は、涙でぐちゃぐちゃだった。
その顔を見ると、胸が締め付けられた。










泣き顔とは無縁だった大我がこんなにまで泣いてくれた
すごく嬉しかった。










『泣いてくれて、ありがとな』



「…、凌駕、先輩…俺…ッヒック、離れたくない」



『…おう、俺だって同じ気持ちだから…
家に帰って、もっと話し合おうぜ?』



「…ウイッ、ス……っ」





俺は大我の腕を引っ張り、俺の家に到着。
俺も大我と同じように一人暮らしだから、何一つ気にすることなく話が出来る。










家に到着してまた、大我は泣いた。
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