幽霊少女と不真面目少年
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そう、いつだったからか。
俺は文乃に恋愛感情を抱いていた。
幽霊に恋することになるなんてな。
仕方無いやんか。
惹かれてしまったんやから・・・・・
アイツの文乃のやりとりを聞いてて胸が
苦しくなった。
どうしようもなくなった。
「また会いにくる?」そんなふざけた真似。
例え文乃が望んだとしても
俺がそんなことさせない。
だって目の前の彼女はー・・・
「お前に、惚れてもうたわ・・・」
少女は穏やかな顔だった。
「うん。」
「俺、お前のこと、好きや。生きてようが
死んでようが構へん。好きなんや・・・」
いっそここで振られて気持ち切り替えないと。
曖昧にされると、アイツがお前と会うの嫌でも阻止したくなるから。
振られる準備はできてる、だからーーー
「知ってた。すばる君がそう思ってくれたの」
「え・・・・・」
「すばる君が、誰よりも、裕よりも私のこと
思っててくれたの。」
「そ、それは・・・つまり・・」
「私も。すばる君と同じこと思ってるよ?」