幽霊少女と不真面目少年
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「文乃、来たで。裕やで」
「裕、久しぶり、文乃だよ。」
「・・・・文乃!?生きてたんか?」
「ううん、違うよ。幽霊だよ。ほら、
触ってみて。」
少女が少年の手を触れると、ただ、
音も無くすり抜けるだけ。
「・・・文乃は幽霊になったんやね」
「そう、裕にね、どうしても伝えたいこと、
あったの」
「伝えたい、こと?」
「そう。裕のことだからきっと私が死んだのは自分のせいだって思ってるのかなって」
「・・・・」
「私、裕と過ごした時間すっごい楽しかったよ 裕との思い出忘れてないよ。」
「だったら何で・・・・」
「生きていることそのものがもうつらかった」