BOOK
□S
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「どこがSだ」
自分の下に組み敷かれている女を
見て呟く。
熱を持つ頬をそっと撫でてやると涙目になりながらなんともいえない表情をする。
男を煽る表情。
…たまらない。
その表情に満足して、手を下に運ぶ。肌に触れるたびに顔を赤らめ「んっ」とか「あ」とか小さく声を出す。
触れるだけでは満足できなくなり首筋をそっと、咬む。
「いやっ…」
体をよじる。
そんな声で、嫌だというのか?
「嫌なら、やめるか」
そう言うと夏目はキッと俺を睨んだ。涙目で睨んでも迫力なんて皆無だというのに。
そして、とても悔しそうに、屈辱だと言わんばかりの顔をして、細い腕を俺の首に絡める。
「…して」
本当に、どこがSだ。
お前はこんなにも攻められるのが好きなのに。
鬼畜な秀さんです。エロって難しいですね…。気の強い女の子がこういうセリフを言わされるって大好きです。