奇跡と運命book

□城と異世界
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目を開けると白い天井が目に映る。
いきなりの明るさに眩しくて目を細める。





『(ここ…どこ……?)』



寝起きで頭がボーッとする。
ポニーテールに結んでいたはずの髪はいつの間にかほどかれていた。


……あ、そうだ私…気付いたら理夢と森の中にいて、そこで男に会って、その男は私達のことを知っていて……そこで思考は停止する。

これ以上はまだ時間が必要なようだ。




『………あ、』



体を動かして横を向くとそこには窓があった。風が入り、両端にあるカーテンがユラユラと揺れる。

そこから見える空は晴天ではなく雲で覆われていて今にも雨が降りそうだ。だけど、私にはそれがなんだかキレイに見えた。
あんな空は久しぶりに見た。


雲をずっと眺めていると風が入ってきてスゥと肌が寒くなる。




……にしてもこのベット、すごく柔らかい…こんなベットは初めてだ。
もう少し寝ようかと目を閉じた時、






【ッきゃぁぁぁああああ!!】



『!?』




悲鳴が聞こえて飛び起きる。

今の声は…






『理夢!!』




声は隣の大きなカーテンの向こうから聞こえてきた。
グッとカーテンを掴んで思いきり横に動かす。







『どうしたの!理夢!!…え?』



「ぬ?」





私の声に反応したのは理夢じゃなくて黒い服を着た髭を生やした人。

見たことあるような顔だけど名前が出てこない。…誰だっけ?







【美咲…】

『あ、理夢大丈夫?一体…』






なにがあったの?

私がそう聞く前にこの部屋のドアが大きな音を立てて開かれる。
ドアってこんな音立てるんだっけ…?


誰が来るんだと思っていると鼓膜が壊れそうなほどの声が聞こえてきた。
思わず目を瞑り耳を塞ぐ。






「ゔお゙ぉい!!なんだぁ今の声は!」


『っ、え?ゔお゙ぉいって…』







聞き覚えのある声と言葉。

耳から手を離して目を開ける。


そこには自分の大好きな漫画、家庭教師ヒットマンREBORN!に出て来るヴァリアーのスクアーロがいた。





……え?







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