白き雪の結晶book

□転入生
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教室がいつもよりざわついている。

予鈴がつさっき鳴ったのだがそれを聞いて動く人は誰もいない。


この理由は分かっていた。






(転入生…かぁ)






転入生が来る。

その生徒の一言で教室は大騒ぎだった。
しかしその次の女という言葉で男子が盛り上がり、女子が不満な声を出していたが。









俺の名前は沢田綱吉。


並盛中学校に通う普通の中学生だった。

この間までは。




ある日突然俺の前に現れた殺し屋リボーン。

赤ん坊のくせに力が強い。
今朝だって起きるのが遅かっただけで腹を思い切り殴られた。
しかも無茶苦茶でムリなことを俺にやらせてくる。


でもそのおかげで、友達が出来た。
周りから見たら普通かもしれないけれど俺にとってはすごく嬉しい事だった。







ふと教室のドアを見ると、ドアが開かれ誰かが入ってきた。




「あ、山本…」

「よっ、ツナ」



遅刻したにも関わらず山本は笑顔でこちらに来た。





「今日は遅かったんだね。山本」

「ああ、朝連の片付けに時間がかかってな」




いやー参ったぜ、と山本は笑った後、何かを思い出したらしく、あ、と声を漏らす。





「そういや今日、転入生が来るんだったよな?」

「うん、そうだよ。しかも女子らしいんだって」


「へー、どんな奴だろうな」




面白い奴だといいよなー、と言う山本に俺は、そうだね、と笑って言った。





「…ん?…なぁツナ。今日は獄寺は居ないのか?」




キョロキョロと教室を見渡す山本。いつも俺の周りにいる獄寺君がいない事に疑問を持ったらしい。



「あ、獄寺君なら今日は遅れて来るみたいなんだ」




俺がそう言うと山本はそっか、と笑顔で言った。







少しすると先生が来て、山本やクラスメイト達は自分の席へ戻って行った。





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