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□ウソからはじまるホントの恋
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私は苗字名前。
今年から正十字学園の一年生!
え、今?
今は入学式の真っ最中です!
先生の話なんて聞かない聞かない!
だって長いし・・・眠くなってくるよね・・・
「名前、名前!
起きて!入学式の途中だよ!?」
起きないといけないけど・・・
でも
暖かくなったこの季節に・・・先生のながーいながーい話をプラスしたら・・・
寝る以外にすることはない!
私は悪くない。この季節と先生が悪い・・・
「名前!」
うーん・・・むにゃむにゃ
もう食べれない・・・
「・・・あ、ドラ○もんが飛んでる!」
「うそ!?見たい見たい!!」
「・・・やっと起きたね」
「あ・・・」
あーっ、私の馬鹿!
ドラ○もんなんているワケないのに・・・
つい反応してしまう!ちっっくしょぅぅ!
このせいで何回からかわれたことか!
・・・と、それより。
「・・・ヘンな起こし方」
「名前が起きないからでしょ?」
ニコッ、という効果音がつきそうな笑顔で答えるこの子は私の親友で、木村友達。
同じ中学出身で、小さい頃からよく遊んでた。
いつも優しくてよく私に気をかけてくれる。
・・・けどたまに腹黒い。
「もうすぐ終わりだから最後くらいちゃんと聞いておこうよ」
「・・・うん」
私はしぶしぶ聞くことにした。
ちょうど入学生代表の挨拶がはじまった。
『新入生代表、奥村雪男』
・・・ふーん、奥村雪男かぁ・・・
確か代表って入試トップだよね?スッゴ!
「・・・ねぇ、ちょっとかっこよくない?」
「そう?別に普通だと思うけど・・・」
黒ぶちメガネは好きだけど!←
「声かけてみようかなぁ」
「がーんばれー」
「何その棒読みっ!?
名前も行こうよ!」
「私はいいよ・・・興味ないもん」
そんな話をしていると
入学生代表の挨拶は終わった。
一瞬こっちを見た気もするけど・・・気のせいか。
・・・このときは
まだ・・・あんなことになるなんて思ってなかったんだ。