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□キヲク
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「・・・、名前、」


誰だろう、私の名前を呼んでる・・・


「・・・、ん・・・?」

「名前?どうしたの?
急に止まるからびっくりしたよ」

目をあけると、目の前にいたのは眼鏡をかけている
・・・高校生?くらいの男性。



・・・あれ・・・?

ここ、どこ?




・・・この人、誰?

「・・・え、あ・・・」

「どうしたの名前?」

ふと、私の目の前にいる男性をみてみると。



・・・服を、着ていない。

私にみえているのはこの男性と、少し薄汚いどこかの天井のみ。


と、いうことは?


バッ!と自分の体をみてみると、男性と同じく服を着ていなかった。


「・・・い、
いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


自分ってこんな大きい声でるんだ、っていうくらい叫んだ。

「な・・・!ちょ、名前!?」

男性が怪訝そうな顔で私の名を呼ぶ。

怖い。
怖い怖い怖い怖い怖い。

「何で!?何で私の名前知ってるの!?
ここどこ!?」

急いでその辺に散らばっている服を羽織る。
(体全体をすっぽりと包むことができたので、この男性のカッターシャツか何かだろう)

「何ふざけてるんだ!?いい加減にしないとさすがに僕も怒るよ!?」

ふざけてなんていない!
こちらは大真面目だ!

「ふざけてるのはそっちでしょ!?
あなた誰!?何てことしてるのよ!?」

男女が裸で二人きりでしかも押し倒されていたとなると、思いつくことはひとつだけ。

「最ッッ低!!!
ろくでなし男!!!」

私は目の前にいる男性に罵詈雑言をあびせ続けた。
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