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□Child Panic!!
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壁山「ほぉーら、高い高い〜ッス」


『ズズ…、りゅ…』

一番に提案されたのは、小さい子なら誰でも喜ぶ「高い高い」
しかし鼻をぐずぐず言わせ、陽太は泣き止まない。




綱海「よぉし!次はこの綱海にーにーに任せろ!」

綱海は陽太の目線まで屈み、両手で顔を覆い隠す。


綱海「いないいない…ばぁ!…てな!」
パッと両手を退けた綱海の表情に、メンバー達は腹を抱えて笑い出した。



染岡「お、おい綱海…、な、なんて顔してやが…る」

木暮「だ…ダメだって!その顔面白過ぎだってっっ」

壁山「ヒィ〜〜っっ!腹痛いッス…!」


広間が笑いの嵐に包まれ、陽太も泣き止みかけてきた。



その時




久遠「騒がしいぞお前達!!」

久遠監督が騒がしいと注意しに来てしまった。



『Σビクッ うぁぁぁぁ…!』
そして再び陽太が泣き出してしまった。

すると今回ばかりは立場が逆転し、メンバー達は久遠に様々な意が籠った視線を送った。

居た堪れなくなった久遠は一度咳払いし、事情を聞く事に。








久遠「…なるほど。そう言う事ならばマネージャー達が適任だろう」

そう言うとタイミングよくマネージャー達が登場。




春奈「陽太くーん。大丈夫ですよ!不動さんならすぐに帰って来ますからね〜」

『ほ…んと、ですか?』


冬花「泣きすぎで、目が真っ赤になってる」


秋「ほら、今日のおやつは好きな物を作ってあげる!何が良い?」


『……りゅ、お…おミカン…』


秋「わかった!じゃあ、みかんゼリーを作るわね」
そう言い、冬花と秋はキッチンに向かった。



春奈「陽太君はミカンが好きなんですね〜?」

『ふ…ふどーさんが、ボクにくれた…ものです』

潤んだ瞳で犬歯を覗かせる陽太に、音無のハートが鷲掴まれた。



春奈「可愛いです〜〜!もう本当に可愛過ぎますよ〜!」

ぎゅうぎゅう抱き締めてくる音無にビックリした陽太はまたもや涙腺が崩壊。



すると見兼ねた基山が音無から陽太を取り上げ、自身の腕の中に抱く。

基山「驚かせちゃ駄目だよ。こうやって、背中を叩けば……」

『ぅ…くっ…ひっく…』

基山「ごめんね、ビックリさせしゃったね?ほら、もう少ししたらおやつが出来るからね?」


ゆっくり語り掛けると、陽太も次第に落ち着いて来たのか、基山のジャージをキュゥゥと握り、笑みを見せて来た。

土方「流石お日さま園出身者。幼い子供はお手の物だな!」


基山「そういう土方君だって、小さい子供は得意なんじゃないかな?」

そういうと基山は土方に陽太を抱き渡した。



土方「よしよし寂しかったな〜!けどここに居れば皆居るからな〜!」

骨張った大きな手で陽太の頭を撫でながら、土方はニカッと笑って見せる。


『らいでんさんの手…ゴツゴツしてますー?』

土方「おう、ゴツゴツしてるだろ!」

陽太は土方の手を弄び、いつもの明るく元気な彼に戻っていた。
一同は流石だ…。と感嘆の声を溢した。
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