紫紺の楔
□profile
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「「「!!?」」」
高「うっそ!!センパイ、マジで!?」
黒「衝撃の事実ですね……」
火「え、じゃあアンタあんなトコに来て大丈夫なのかよ!?…です!」
『そこはお互い様だろ。それに君らの置かれた状況を知って、放っておける気性じゃないしな』
赤「時間も押してる事だ。この問題はあと2人で正解が出なければこちらから解答を出す。ヒントとしては、鳴海さんは感情移入しやすいタイプだ」
カチ、ピポーン!!
黒「……と言う事は物体ではないんですね?感情移入という事は、シンプルに考えて……"他者の涙"とかでしょうか?高尾くんに何度か泣くなと仰ってましたし」
カチ、ピポーン!!
赤「ふむ、テツヤの解答は保留にし、次の解答次第で正解かどうかを決めよう。解答者、桜井くん」
桜「え、ええっと!…黒子さんの答えを奪うようで申し訳ないんですけど、一概に泣けるもの…とかでしょうか?」
赤「……これはテツヤの解答の方が正解に近しいな。テツヤにポイントを与えよう」
黒「ありがとうございます」
火「で、本当は何なんだ?……ですか」
赤「傷ついた人を見ること、だそうだ」
『……なんか嘘くさいと思うだろうけど、ガチなんだ。…だから勘弁な』
赤「第六問、オフの日の過ごし方は?」
高「はいっ!はい、はい!!」
カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ―――ピポーン!!
『あっちこっち騒がしい奴だな』
高「ゲームとか知り合いに会いに行ってる!」
≪ピンポーン≫
『よく知ってんなお前……』
高「へへっ!」
桜「すごい……」
緑「……むしろ気持ち悪いのだよ」
赤「さて、用意した問題もあと2つとなった。そして、後の問題はどちらもかなり内に攻め込んだ問題の為、一問の正解で30ポイント与えよう」
黒「クイズ番組あるあるの展開ですね」
赤「今のところ、テツヤと高尾くんの20ポイント(二問正解)がトップだね。だが次の問題で十分逆転が可能だ。皆、最後まで諦めず競い合ってくれ」
赤「――第七問、鳴海さんの注目している選手は?」
黒「確かに、かなり内に攻め込んでますね」
カチ、ピポーン!!
青「コレ、普通に高尾だろ。簡単、」
≪ブブーッ≫
青「はぁ!?」
黄「えっ、オレも正解だと思ったんスけど!?」
紫「オレも〜」
赤「正直、調べるまで僕もそう思っていた。だが良いところを突いてるよ。今ここに居るメンバーの中に正解の人物が居る」
カチ、ピポーン!!
黄「んじゃ黒子っち!」
≪ブブーッ≫
カチ、ピポーン!!
黒「では火神くん」
≪ブブーッ≫
カチ、ピポーン!!
黄「なら、紫原っちっスか?」
≪ブブーッ≫
黄「ええー!?」
青「んじゃ、あれだ、良」
≪ブブーッ≫
赤「大輝、せめてボタンは押せ。高尾くん、これはあくまでもプロフィールだ。……そこまで落ち込まないでくれ」
高「…………」
桜(僕も……違った……)
紫「ふーん…オレじゃないのかぁ……」
黒「…こちらも明らかダメージを受けてますね」
黄「鳴海さん曰くのカワイイ後輩組が瀕死っス……」
火「なんか、鳴海サンも水戸部センパイみてぇにオロオロし出したぞ…。つか、お前らは平気そうだな。まあ赤司の言う通りただのプロフだしな」
黒「はい、そうですね。あくまでプロフィールですから」
黄「そうっスよ!ただのプロフっス!」
緑「お前達、すごい汗なのだよ……」
カチ、ピポーン!!
紫「……オレらじゃないなら、もう赤ちんじゃないの?」
赤「…僕でもないよ」
火「あの赤司が苦笑い浮かべてやがる……」
『(ッ、なんか……すげぇ胸が苦しくなってきた……)』
青「マジかよ、感情移入やべぇな」
桜「まさか高尾さんでも紫原さんでもないなんて……――もしかして!」
カチ、ピポーン!!
赤「解答者、桜井くん」
桜「もしかして…………緑間さん、ですか?」
≪ピンポーン≫
黄「え!?緑間っち!?」
黒「……ただでさえつり上がっている目をこれ以上ないくらいつり上げてますね、高尾くん」
青「つかなんで緑間なんだよ。変人じゃねーか」
緑「おい」
『本編で一度見せてもらったんだけどさ、その洗練されたフォームがすごく印象に残ってるんだ。それに……、』
桜「それに?」
『彼自身も含めて、とても綺麗だと思った』
赤「…………明らかに今の言葉がトドメだね」
黒「高尾くん…、完全に沈んでしまいましたね」
緑「お、男に…!綺麗などと…言うものでは……!」
青「コッチは気持ち悪ぃくらい喜んでやがる」
紫「え〜ミドチンとか、最初すげーナルちんの事疑ってたじゃん」
黒「それを言ってしまったら、高尾くんと桜井くんを除く全員がそうでしたよ」
赤「…いろいろとカオスしかかっているが、さっきも言った通り時間が押している。最後の問題に行くぞ」
火「……高尾、問題始まっちまうぞ?」
高「んー…、サンキューな…火神……」
赤「最終問題、鳴海さんの好きなタイプについてだ」
カチ、ピポーン!!
青「男なら当然おっぱいの大きい子だろ!!」
≪ブブーッ≫
青「はあ!?アンタそれでも男かよ!」
黄「男全員がそうだと思わないでほしいっス…」
カチ、ピポーン!!
黒「やはり鳴海さんの性格からして、優しい人ではないでしょうか」
≪ブブーッ≫
黒「……良い答えだと思ったんですが」
カチ、ピポーン!!
黄「ここはやっぱ普段の様子からして、年下じゃないっスかね!後輩好きだし!」
≪ブブーッ≫
黄「ええっ!違うんスか!?」
赤「いや、おしいよ。特別に20ポイントやろう」
火「おい高尾、答えなくて良いのか。お前中学一緒だったんなら、好み分かるんじゃねーのか?」
高「一緒に居たのなんてたった1年だぞ。…それにそんな話聞いた事もねーしよ……」
『なぁ高尾、これはただのプロフなんだぞ?…あんだけ構っといて注目選手がお前じゃなかったのは申し訳ねーけど、さっきの理由にも続きがあるんだよ』
火「続き?」
『緑間クンはすごい選手だし、やっぱあのシュートには魅せられたよ。綺麗だったしさ』
高「…………うん」
『なんてったって、高尾の相棒だもんな。彼くらいじゃなきゃ、お前の100%は引き出されねーだろ。だから、注目して当然じゃねーか』
高「ホント…!?それ、マジで言ってんのセンパイ…!?」
『そうそう、その顔。……その馬鹿みてぇな笑顔がお前らしいよ』
黒(…………)
カチ、ピポーン!!
赤「解答者、テツヤ」
黒「……鳴海さんの好きなタイプは、よく笑ってくれる年下の方、と言ったところでしょうか」
≪ピンポーン≫
赤「正解だ。勝者はテツヤに決まりだ」
『おめでとう。……て言うのも変な気もするな。ほら、バニラシェイク無料券。他に欲しいものは無いか?』
黒「はい、これで十分です」
高「ちくしょー!勝てると思ったのによ」
『そういやお前、俺になに頼む気だったんだよ』
高「……別に、大した事じゃないっすよ。また鳴海サン達と一緒の時間を過ごせたらなぁって思っただけで。……何してんすか?」
『もしもし優一郎?…あ、立花とマッキーも一緒なんだな。……お前ら、明日1日空いてるか?高尾がさ、お前らと会いたがっててさ。……そう、双葉も連れてさ。…ああ、ありがとうな』
高「今のって…」
・・
『なあ、明日、偶然立花達と遊ぶ事になってんだけど……来るか?』
高「!! ……あ、ははっ!はい、お供しまっす!」
((……本編で鳴海さんは高尾くんに贔屓し過ぎだと言っていましたが、鳴海さんも大分高尾くん贔屓だと思いますよ))
((ふふ、同感だ))
end