見習い天使の大冒険
□初めまして☆
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プロローグ
『ハァ・・・ハァ・・・・ハァ・・・・』
森の中を必死で逃げる私
その後ろから・・・・・
ザッザッザッザ
ザザザッザザザ
「待ちやがれ!!」
「ちょこまかと逃げ回りやがって!」
「早く捕まえろ!!」
チラリと後ろを見ると手に網の様なものを持った巨人達が目が血走り殺意にも似た表情をしている
『・・・・・捕まっちゃう・・・逃げないと・・・・食べられちゃう・・・』
金縛りに合ったように動けなくなる感覚を奮い立たせて必死に逃げ続ける
怖い・・・
殺されちゃう・・・
逃げる私の頭の中では残忍なシーンが思い描かれていた
羽を毟られ足を折られたら・・・・
捕まって握りつぶされたら・・・・
恐竜や巨大鮫の餌にされたら・・・・・
『!!いやぁよぉ!!!絶対にいやぁ!!;;』
泣きじゃくりながら必死に逃げるが、このままじゃ捕まるのも時間の問題だ
もっと上に飛ばないと・・・・
『風さん風さん助けて!!』
必死に飛び回りながら星型のスティックを取り出すと上空に掲げた
すると
-------サササッ ザザザザッ
強めの風が背中を押してくれるように触れ
そして上へ上ヘと押し上げてくる
「何だと??!!」
「クソォ!!待ちやがれ!!」
慌てふためいた巨人達は上下左右に網を振り上げる
バサリと網を振り回す巨人達をスレスレに交わし上から振り上げた網を間一髪避けると一目さんに飛ぶスピードを上げ上空へと逃げ出す事に成功した
『ハァ・・・ハァ・・・・なんとか無事に・・・逃げれた・・・』
ありがとう!!風さん!
感謝の言葉を述べると少し余裕が出てきた
私は何処までも続く真っ青な空と綿飴のようにフアフアとした真っ白な雲に地平線の彼方には木々が生い茂る緑豊かな大自然を堪能していた。
すると
背後から白くて大きな鳥の群れがこちらに向かって飛んでくるのが見えた
『おぁ!鳥さんだ!!こんにちわ!!』
鳥さんに元気良く挨拶をすると先頭で飛んでいる一際大きな鳥がクァークァーと鳴きながら近寄ってきた
---------ドコヘイクノ?------------
『怖い人達がいない所だよ!鳥さんは知ってる?』
するともう一匹の鳥さんが近寄ってくるのに気づきそちらに視線を移す
-------ウエニイクト アンゼンダヨ-------
------カミサマ イルヨ------
------コッチジャナイヨ アッチダヨ------
------ボクタチガ アンナイスルヨ-------
そう言いながら先頭の大きな鳥が私の下に来て乗るように促してくれた
『乗せてってくれるの??ワ〜ィ♪♪鳥さんありがとう!!』
クァ〜〜ア!!!
柔らかな毛並みにそって撫でてあげる
さわり心地の良い毛並みに体を寄せると次第に瞼が重くなり目を擦って頬を抓っても段々と風の音や羽ばたきの音が遠くなる
『・・・ダメだ・・・めちゃくちゃ眠い・・・・』
飛び疲れたのか彼女はそのまま眠りについてしまった
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