のーぷろぶれむ

□その娘、不思議ちゃんなり
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ある人が言った

心配してても何も始まらないって
やってみなきゃ分からないって

だから私は先のことは考えずにまず動く
考えるのはそれからで十分


『うわっ、やば遅刻!』

 
目を覚ますと、寮を出る時間
どうやら目覚ましが壊れていたらしい


急いで制服に着替えるとそのまま寮を飛び出した


あ!私、2年神話科の来羽蕾花です!


ダッシュで教室に着くとまだいない担任

『せ、セーフ?』


「遅ぇよ、蕾花。何してたんだよ?」


『いや、目覚ましが壊れてたんだって!朝御飯食べずに来たんだよ!褒めて!』


「褒めねぇよ!授業中に腹鳴らしたら恥ずかしいとかねーのか!」


『あるけど仕方ないじゃない。食べて遅刻するのと食べないで遅刻するの、どっちが偉いと思う?』


「遅刻がそもそもダメだっていう考えはねーのか?」


『それはあるけど、結果的に遅刻したら仕方ないでしょ?まぁ、今回は遅刻しなかったんだし、いいんじゃない?』


「んな適当な…。」


『あ、颯斗おはよ!』


「おはようございます。」


『颯斗は?どう思う?』


「何がですか?」


『朝御飯食べずに遅刻するのと朝御飯食べて遅刻するのとどっちが偉いと思う?』


「僕は、遅刻することがいけないことだと思うので質問の意味が分かりません。」


『た、例えばの話だよー!』


「普通はそういう反応なんだよ。」


「来羽、そこに立ってるなら欠席にするぞ?」


隆文と颯斗と遅刻論について教室の入り口で語ってたら、すぐ後ろに先生が来てた


『せ、先生お早いですね。』


「欠席にされたいのか?」


『席つきますって!』


そうドS教師に返すと席についた
隣の席の犬飼氏は馬鹿笑いしておる…


「日直、号令ー」


「起立、礼ー」


先生からの指示で号令を出す犬飼
まさかとは思うけど今日の日直って…!
立ち上がったと同時に黒板を見ると…犬飼、来羽の文字

予想当たった!
嫌な予感的中!マジか…最悪

「おい、蕾花。」


『何、隆文。』


「次の時間の号令、お前やれよ。」


『……………分かった。』


「何だ、今の間。ま、いいけど。」


LHRが終わったのも束の間、犬飼氏に呼ばれる私

『何?』


「俺、大会前なんだよ。」


『だから?』


「だから?じゃねーだろ。日誌、お前な。」


『えー部活あるのにー』


「写真部は大会あんのか?」


『今は…ありません。』


「じゃ、決まりな。」


嘘だろー!
先のことを考えないのが主義とはいえ、ここまでくると予知能力が欲しくなる

うん、何かで癒されたい
日直仕事の帰りに直ちゃんを弄らせて頂こう


そして、色んな時間が過ぎてやってきた昼休み


『お昼ー!颯斗、隆文!お昼食べに行こう!さあ行こう!』


「暑いし、混んでると思うけど学食行くの?」


『行く!混んでたら、それから考えれば良し!今から考えていても仕方ない!さあ行くぞ!』


「では、行きましょうか。」


「えー、行くのかよー。無難に教室にしようぜー。」


『私、寝坊したんだってば!お弁当があると思う?』


「偉そうに言うな!」


『むー、隆文が教室に拘ったから理由言っただけなのに何で責められんのよー。』


「寝坊したことが原因だろーが。」


『まぁ、そうだけど。否定はしないけど。』


「出来ねーの間違いだろ。」


『そうとも言う。』


「そうとしか言わねーよ!」


「犬飼くん、蕾花さん。2人でコントを繰り広げてる間に昼休みも短くなりますし、学食も混みますよ?」


『そうだね、行こう。』
 

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