好きっていいなよ
□3.接触
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教室のある階に戻ると心配そうに駆けてくるめい
「綾、大丈夫?」
『平気平気、心配掛けてごめんね、』
「教室、戻ろ」
『うん、』
「……………よな、」
「うん、」
「まぁな、」
廊下で話し声が聴こえる
あれは、同じクラスの中西健志と及川あさみ、その友達である黒沢大和
黒沢大和は学校一のモテ男だ
ま、私には関係ないけど
「………………でさ、」
ドンッ
後ろに注意を払わなかった中西は、後ろにいためいにぶつかった
キッ
「わ、わざとじゃないんだって、ごめん」
めいに睨まれた中西は怯んで謝った
『めい、大丈夫?立てる?』
「うん、平気」
その場から立ち上がっためいは教室へ戻ろうと私に促す
私はというと振り向き、中西に向かって
『気を付けてよね、』
と一言だけ言い、めいと一緒に教室へと足を進めた
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