ブック

□その原動力は
1ページ/2ページ



誰にだって原動力となるものがある。


そしてきっと

そのほとんどは『 』













―本能寺学園生徒会室―


「はぁー......」


幸せも吹き飛ぶような溜息が生徒会室に響く。


「・・・猿投山は一体なぜ落ち込んでいるのだ。」


「またヘマを起こして皐月様にでも怒られたんじゃないか。」


「たぶん違うわね。」


そう言うと
蛇崩は猿投山の前に立った。




「あの一つ星の生徒ならさっき二階の廊下で見たわよ。」


「!!!」



その一言を聞くと、
猿投山は目にも止まらぬ速さで生徒会室を飛び出した。



「蛇崩、あの生徒とは一体誰だ?」


「んー、お猿さんの充電器ってとこかしら」

「「?」」











―二階廊下―



「借りたい本あって良かった〜」


図書室から出る一人の少女。



「山田!!!!!」





廊下のはるか向こうから走ってくる人影、



「えっ、だれ...」




人を確認する前に抱きしめられた。





「はー.....会いたかった...」


「・・・さささささ猿投山先輩!!??」


突然の事に戸惑い、声が裏返った。




「最近ずっと会ってなかった....」

「あ、そういえば・・・
 でも会っていきなり抱きしめてくるのはビックリしますよ・・・」



ポンポンと猿投山の背中をたたく。


「うぅ、悪い・・・」


そう言うと少女から離れて満面の笑みを浮かべた。


「ありがとな!山田!」

「どういたしまして。」







― 一方、陰から見ていた四天王3人―


「あの女生徒は誰だ」

「二年の花子山田よ」

「猿投山とはどういう関係だ?」

「別に付き合ってるわけじゃないでしょうけど。」



蛇崩れはニヤッと笑った。


「言ったでしょ?充電器だって。」





その原動力はあなたからの『愛』




(君からしかもらえない理由に気づくのは もう少し後のお話)




→あとがき
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ